既成概念にとらわれてしまうと偏見が生まれるので、何事もありのままに見て判断しようと思っていますが、想像を超えた出来事に出くわすと戸惑うものです。
裏見の滝に行ってきました。滝の裏側が見えるから裏見の滝で、恨みの滝ではありません。

途中、キャンプ場で「芽吹きフェスティバル」なるイベントをやっていましたが、何の芽吹きだろう?
ルーマニアのロマの一族が集結したのか?黒魔術の集団か?
およそ森の中で出会うには似つかわしくない人々の集団がいました。山の中でレゲエの象徴ドレットヘアーなどまず出くわすことはありません。安保闘争華やかな頃に流行ったマキシースカートの女性などこの山奥でまず見かけることもありません。
えらいものが入り込んできたなという思いもありましたが、こんな光景に出くわすこともめったにないので、中に入り込んで見て感じてやろうとキャンプ場に入りました。

濃い人々には慣れていますが、それにしても濃さがことなる。どう考えてみてもキャンプ場でさえ似合わない。
ウッドストックのヒッピーとも趣が異なる。なんなんだ?この人たちは?原色や蛍光色をたくみに取り入れた色柄。すごいセンス!と感動しながらも周囲の借景に馴染まない。いえいえ、登山のマウンテンジャケットなどあえて自然界に無い色を使って、万一の時に見つかりやすい色合いを選ぶわけですから理にかなっているのかもしれません。これだけ派手な色合いをしていれば有害鳥獣駆除で山に入ってきたハンターだって熊や猪と間違えることは無いでしょう。

野外コンサートも様なものがあり、テントやキャンピングカーに寝泊りしながら一晩中騒ぐイベントがあったようですが、白樺林にこれほど不似合いな人たちもいないだろう?

ブナや白樺の森に囲まれたこの自然環境とビミョーに違う。と思いながらも面白そうなのでキャンプ場内に踏み込んでみると、言葉遣いはともかくけっこう気さくで気取らない若者達でした。

ご近所、しかも親戚筋にアフリカ人の婿さんがいますが、この色使いはアフロですね。
最初は違和感があったものの目が慣れてくるとこの色合いが不思議と馴染んできます。
縄文人の遺跡から出土する文様の華やかさを思えば、縄文人もこんな色柄を好んだのではなかろうか?

しかも、意外とマナーが良かったりして、しっかりとゴミの分別をしているし、一見けだるそうな顔つきをしたお姉さんが、誰ということなく「分けて捨てておくからその辺において置けばぁ〜」と気さくに他人のゴミの分別まで買って出ている。
自分たちのことしか考えていない身勝手な家族連れのキャンパーよりもよっぽど他人への気配りができている。
彼らは彼らなりの世界があってそこでは「他」との関わりを大切にしてることが理解できました。

出ている屋台が味噌汁やとろろご飯。思い切り純日本。およそ見てくれからは想像できない「ヘルシーでしょう!この大自然の中でヘルシーな食事!」の言葉にびっくり。

この不思議な空間をつっきて滝にたどり着きましたが、これもまたネイチャー。あれもまたネイチャー。
彼らは彼らなりに自然に接しているし、わかったような顔をして踏み込むべきでは無い領域まで入り込んでいるネイチャリストよりもよほど分別をわきまえているかもしれません。